障害者団体向け郵便割引制度が悪用された事件で、厚生労働省の係長が作成したうその決裁文書で制度の適用団体と認められた自称・障害者団体「凛の
会」(現・白山会)に対し、旧日本郵政公社(現・郵便事業会社)の当時の東京支社長が制度利用を承認していたことがわかった。東京支社長は承認前、係長の
上司だった厚労省課長(現・局長)から、同会を適用団体と認めたという趣旨の電話を受けたとの関係者供述もある。
東京支社長はこの課長の親族と知人でもあり、大阪地検特捜部は、支社長が現在勤務する日本郵政グループの会社を関連先で家宅捜索し、承認の経緯を調べている。
朝日新聞は、凛の会について「低料第3種郵便物」の制度利用を認めた日本郵政側の証明書のコピーを関係者への取材で入手した。それによると、証明
書は04年6月21日付で発行され、凛の会の定期刊行物について「障害者の福祉目的」と認定。東京支社長の名前が印刷され、職名の入った印鑑が押されてい
た。
凛の会はその後、東京・日本橋
募金の郵便窓口に証明書を提出して定期刊行物を格安で発送することが認められ、企業のダイレクトメール広告の不正発送を始めたとされる。
凛の会会長で白山会代表の倉沢邦夫容疑者(73)=郵便法違反容疑で再逮捕=が特捜部に供述したとされる内容によると、厚労省障害保健福祉部企画
課の当時の課長は04年5月、障害者団体の認定を求めた倉沢代表と面会した際、この東京支社長に電話で「凛の会に障害者団体の証明書を出しています」とい
う趣旨の説明をしたとされている。
